前後即因果の誤謬 post hoc ergo propter hoc

前後即因果の誤謬とは?

BRAIN

前に起こった事が原因となり、後に起こった事がその結果だ。

という誤った思考方向のことです。

例えば…今日は具合が悪いとなと思った瞬間、急に雷が鳴った。

これは雷が鳴る事を、直感で感じていたから具合が悪くなったんだ。

または、具合が悪くなったから、上空の気候を私の力で動かしてしまったので雷が落ちたんだ。

というように、何か起こったら、その原因がその前に起こった事だと思い込んでしまう誤りのことです。

例えば…マッサージを受けたから調子が良くなった。

これはマッサージによる物理的な効果の場合もあれば、心理的な効果の場合もあります。

また、その日の朝に良いことがあったかも知れませんし、マッサージの後に楽しい飲み会が待っていたからかも知れません。

気候による影響も考えられます。

簡単にいうと「マッサージの効果だと断言することは決してできない」という事です。

この前後即因果の誤謬の法則を知ることは、手技の世界では重要な法則です。

施術者が行なったことが、全て結果としてクライアント様に現れている訳ではありません。

心理、気候や部屋の様子などの環境、その前後にあった事柄、施術者の目つきや話し方や態度、食事の内容など要因は多岐にわたるので、原因も結果も見定めるのが難しいのが現実です。

この法則と手技療法との間で一番注意しなければいけない考え方は、「施術者はクライアント様の身体を変化させることはできない」ということ。

そして、「クライアント様の身体を変化させることが出来るのは、クライアント様の脳を含めた神経系にしか出来ない」という事です。

では施術者には何が出来るのでしょうか?

それは、「クライアント様の神経系が、施術者が触れたあと、ちょっとした身体の変化に気がつけるように、脳が安心できるように信頼を与えることしか出来ません。

その結果、身体が変わるのです。

主体はクライアント様の神経系であり、施術者ではありません。

つまり受身で、施術者に何かやってもらおうとしているだけでは、その場限りの変化だけで、すぐに不快な症状が再現されてしまうということなのです。

1番の自然治癒力とは、脳の神経ネットワークが変化することです。